基準値 20pg/mL以下(発色合成基質法),11pg/mL以下(比濁時間分析法:キットによって異なる)
測定法 発色合成基質法,比濁時間分析法
検体量 発色合成基質法:血液(ヘパリン加)2mL
日数 2~4日
目的 深在性真菌症の補助診断
Decision Level
●基準値以上(増加)
[高頻度]深在性真菌症 [対策]真菌の菌種を特定するための検査(真菌の分離同定,気管支肺胞洗浄液などの気道検体の細胞診,アスペルギルス・カンジダ・クリプトコッカス抗原,アスペルギルス抗体など)を併用
異常値のでるメカニズムと臨床的意義
β-D-グルカンは真菌の主な細胞壁構成成分で,カブトガニ血球の凝固反応系のうち,G因子を介した経路のみを特異的に活性化する.この,β-D-グルカンとG因子の反応を応用することによって,β-D-グルカンを特異的に検出定量することが可能となった(図96図参照).カンジダ血症,ニューモシスチス肺炎,侵襲性アスペルギルス症などで高値となり,診断に有用な指標となる.原因微生物の特定はできない.発色合成基質法で,ジアゾカップリング法を用い赤色に発光させた検体を測定する場合は,サルファ剤・ST合剤もジアゾカップリング試薬に反応するため,偽陽性に留意する必要がある.なお,専用容器に関する留意点はエンドトキシンと同様→.
[関連する検査]
原因微生物の特定には分離同定が重要である.迅速検査(アスペルギルス抗原,アスペルギルス抗体,クリプトコッカス抗原など)の併用が有用となりうる.
判読
クリプトコッカス症,ムーコル症などでは,偽陰性に留意する必要がある.深在性真菌症の診断には,検査前確率を考慮する必要がある.そのため,患者背景と病態を加味し判定する.
採取保存
専用容器に採取.冷蔵.
薬剤影響
一部の抗微生物など(βラクタム系,ST合剤など),セルロース系透析膜による血液透析患者血,製造過程でセ
関連リンク
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