基準値 27.2未満
測定法 CLEIA
検体量 血清0.7mL
日数 2~3日
目的 前立腺癌診断の補助
Decision Level
●27.2以上
[高頻度]前立腺癌 [可能性]前立腺肥大症,前立腺癌 [対策]前立腺触診,PSA値,MRIを併用して前立腺針生検の必要性を検討する
異常値のでるメカニズムと臨床的意義
プロステートヘルスインデックス(phi)は血清中の[-2] proenzyme prostate specific antigen([-2]proPSA)測定を組み入れたインデックスである.正常な前立腺組織ではPSAに7つのアミノ酸が結合した状態のPSAの前駆体である[-7]proPSAが前立腺腺腔内に分泌され,この[-7]proPSAは,プロテアーゼであるヒト・カリクライン2(hK2)によって,7つのアミノ酸が外れ,活性型PSAへ変換されることがわかっている.前立腺癌組織ではhK2の濃度が低下しており,proPSAから活性型PSAへの変換が阻害され,proPSAが前立腺の腺腔内で蓄積する.特にproPSAの最終型である活性型PSAに2個のアミノ酸が結合している[-2]proPSAは癌組織中に蓄積しやすく,さらに癌の微小な血管への浸潤により血中へ漏出し異常値を生じる.
phiはCLEIA法により,PSA,遊離型PSAおよび[-2]proPSAを測定し,[-2]proPSA/遊離型PSA×√(PSA)で算出されるインデックスである.既存のPSA関連インデックスと比べ,より多くの不必要な生検を回避でき,前立腺癌の体積や悪性度とも相関することが示唆されている.
[感度・特異度]
カットオフ値である27.2は癌診断感度90%の条件での値である.このカットオフ値の特異度(非癌症例中phiがカットオフ値未満の症例割合)は33.3%である.
[関連する検査]
前立腺癌スクリーニングとしてはP
関連リンク
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