基準値 遺伝子変異を検出しない
測定法 ペミガチニブのコンパニオン診断としてFoundationOne® CDXがんゲノムプロファイル:次世代シーケンシング〔NGS(ハイブリッドキャプチャー法)〕
検体量 腫瘍組織(FFPE):厚さ4~5μmの未染色FFPE標本10枚(腫瘍細胞含有率は有核細胞の比率で20%以上必要,組織切片表面の面積は25mm2以上を推奨)
日数 1~2カ月
目的 FGFR阻害薬の適応判定の補助(コンパニオン診断)
Decision Level
●遺伝子変異あり
[高頻度・可能性]胆道癌(主に肝内胆管癌の約10%) [対策]ペミガチニブの投与を検討する
異常値のでるメカニズムと臨床的意義
線維芽細胞増殖因子受容体(fibroblast growth factor receptor;FGFR)はFGFR1~4の4種類が同定されており,3つの細胞外免疫グロブリン様ドメインと膜貫通領域,細胞内チロシンキナーゼドメインからなる膜貫通型の受容体型チロシンキナーゼである.FGFRは線維芽細胞増殖因子(fibroblast growth factor;FGF)が結合することで二量体を形成し,下流のシグナル伝達の活性化が惹起され,増殖,生存,遊走,血管新生などのさまざまな細胞応答を引き起こし,腫瘍の形成および進行を引き起こす.FGFR遺伝子異常はさまざまな腫瘍で認められるが,遺伝子異常の種類は腫瘍の部位によって異なる.なかでもFGFR2融合遺伝子は胆管癌にみられるドライバー遺伝子異常で,特に肝内胆管癌で認められる.FGFR2融合遺伝子とは,FGFR2遺伝子とAHCYL1など別の遺伝子の再構成によって形成された融合遺伝子で,140種類以上のFGFR2融合パートナーが肝内胆管癌で検出されている.
[感度・特異度]
●FoundationOne® CDXがんゲノムプロファイル
FGFR2融合遺伝
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