基準値
①BRCA1/BRCA2遺伝子の一塩基バリアント,挿入および欠失,ならびに蛋白質コード領域およびイントロン/エクソン境界での大規模な再構成バリアントの定性的検出および分類について評価.
②ゲノム不安定性の状態スコア(GIスコア)の判定:3つのバイオマーカーであるヘテロ接合性の消失(LOH),テロメアアレルの不均衡(TAI)および大規模な状態遷移(LST)のアルゴリズムにより測定し,0~100の連続変数で表記,42点以上が陽性.
①と②の結果,どちらか,または両者が陽性であれば,HRD陽性と判定される
測定法 次世代シーケンシング
検体量 少なくとも40ミクロンの腫瘍を含むホルマリン固定パラフィン包埋ブロックからの切片スライド
日数 約3週間
目的 遺伝子相同組換え修復欠損(HRD)の検出
Decision Level
●進行卵巣癌の初回化学療法の選択
進行卵巣癌に対する初回化学療法はパクリタキセル/カルボプラチン併用(TC)療法であるが,HRDの状態により,TC療法後にポリADPリボースポリメラーゼ(PARP)阻害薬使用の適否を判断する.コンパニオン診断としてmyChoiceTM検査を行い,HRD陽性と判断された場合にはオラパリブ(リムパーザ®)とベバシズマブ(アバスチン®)の併用療法も選択肢の1つとなる.
●再発卵巣癌の化学療法の選択
白金製剤感受性再発卵巣癌に対しては白金製剤を含む多剤併用療法を行う.その後PARP阻害薬維持療法を行う,化学療法にベバシズマブを併用・維持療法として使用することも可能である.コンパニオン診断としてmyChoiceTM検査を行い,HRD陽性と判断された場合にはニラパリブトシル酸塩水和物(ゼジューラ®)の単剤療法も治療選択肢となる.ただし,ニラパリブトシル酸塩水和物の単剤での使用の際には,3つ以上の化学療法歴のある患者が対象となる.
異常値のでるメカニ
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