診療支援
検査

HER2/neu蛋白  
HER2/neu protein
三谷 絹子
(獨協医科大学主任教授・内科学(血液・腫瘍))

基準値 過剰発現を認めない


測定法 酵素抗体法,CLIA


検体量 パラフィンブロック,血清0.5mL


日数 7日,2~4日


目的 トラスツズマブ(ハーセプチン®)適応乳癌または胃癌の診断


NOTE‍ 保険点数:免疫染色690点,血清320点〔悪性腫瘍特異物質治療管理料(同一患者月1回)360点を算定しない場合〕


Decision Level

●過剰発現

[高頻度]乳癌,卵巣癌,子宮癌,胃癌,膀胱癌,非小細胞肺癌,前立腺癌 [対策]過剰発現が確認された症例では,遺伝子増幅の有無を検討するとよい


異常値のでるメカニズムと臨床的意義

 HER2/neu蛋白の過剰発現には,遺伝子増幅によるものと転写の活性化によるものとがある.HER2/neu蛋白の過剰発現は,乳癌の急速な浸潤,低いエストロゲン受容体量と関連し,組織学的には悪性度の高い浸潤性乳管癌が多く,予後不良の徴候である.HER2蛋白の過剰発現とHER2遺伝子の

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