診療支援
検査

がん遺伝子パネル検査(がんゲノムプロファイリング検査) OncoGuideTM NCCオンコパネル システム   56,000点
cancer gene panel test/cancer genomic profiling testOncoGuideTM NCC oncopanel system
林 秀幸
(慶應義塾大学特任講師・腫瘍センター ゲノム医療ユニット)

基準値 遺伝子異常を検出しない


測定法 次世代シーケンシング(NGS)(ハイブリッドキャプチャー法),124のがん関連遺伝子を対象(変異・増幅:124遺伝子,融合:13遺伝子)


検体量

・腫瘍組織(FFPE):厚さ10μmの未染色FFPE標本5枚程度(5μmの切片の場合は10枚程度)(腫瘍細胞含有率は有核細胞の比率で20%以上必要,組織切片表面の面積は16mm2以上を推奨)

・非腫瘍細胞(全血):血液2mL以上


日数 1~2カ月


目的 固形がんに対する包括的なゲノムプロファイルの取得


Decision Level

●actionable遺伝子異常の検出

[高頻度]固形がん全般(約60%) [可能性]検出された遺伝子変異のアレル頻度が使用した検体の腫瘍細胞含有率から想定されるアレル頻度(通常は腫瘍細胞含有率の約1/2)と著しく乖離して低い場合はシーケンシングエラーあるいはサブクローンのみに存在する遺伝子変異の可能性が考慮される [対策]「がんゲノム医療中核拠点病院」ないしは「がんゲノム医療拠点病院」で開催されるエキスパートパネル(がん遺伝子パネル検査の結果を医学的に解釈するための多職種検討会)において,検出された各actionable遺伝子異常に対する治療介入の可能性につき検討する

●腫瘍遺伝子変異量(tumor mutation burden;TMB)-High(≧10mut/Mb)の検出

[高頻度]悪性黒色腫,非小細胞肺癌,小細胞肺癌,膀胱癌(固形がん全体では約10%) [可能性]長期間経過した古い検体(3年以上)や保存状態が悪い検体を使用した場合はDNAの品質不良によるシーケンシングノイズを反映している可能性が考慮される [対策]エキスパートパネルにおいてペムブロリズマブによる治療介入の可能性につき検討する

●マイクロサテライト不安定性(microsatellite instability;M

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