基準値
・定性:陰性(感度0.1g/dL未満)
・定量:0.029~0.257g/日
測定法
・定性:試験紙法(グルコース酸化酵素による反応)
・定量:酵素法(グルコースデヒドロゲナーゼ法)
検体量
・定性:尿10mL
・定量:尿1mL
日数 当日
目的 耐糖能異常のスクリーニング
NOTE *保険点数:26点(定性・半定量),9点(定量)
Decision Level
●定性:1+~4+(0.1~2g/dL)(増加)
●定量:0.5~1g/日以上(増加)
[高頻度]糖尿病,胃切後,甲状腺機能亢進症 [可能性]尿細管障害(腎性糖尿,Fanconi症候群,重金属中毒,慢性腎不全など),妊娠,生後10~14日以内 [対策]血糖値,HbA1c,フルクトサミンの測定により糖尿病の評価,腎障害の精査
異常値のでるメカニズムと臨床的意義
健常者では糸球体で濾過された糖は尿細管で再吸収されるため尿糖は陰性である.血糖値が160~180mg/dL以上で濾過された糖の量が尿細管での再吸収閾値を超えるため尿に糖が出現する.
高血糖を伴い尿糖陽性となる病態では糖尿病が最も大事.しかし,その他にも心筋梗塞,膵炎,膵癌,甲状腺機能亢進症,Cushing症候群,褐色細胞腫,低K血症などさまざまな病態でも高血糖,尿糖陽性となる.これらの疾患の鑑別診断を行う.
高血糖がなくても尿細管での糖の再吸収が低下した場合にも尿糖は陽性となる.
高血糖を伴わない尿糖陽性となる病態には,尿細管障害(腎性糖尿,Fanconi症候群,重金属による腎障害など),妊娠,生後10~14日以内などがある.糖尿病で薬物療法を行った直後にも尿糖陽性で血糖が正常ということもありうる.
判読
①尿糖が定性で陽性なら,蓄尿を行い1日の糖排泄量を計算する.併せて血糖値を検査して,血糖値が高いための尿糖なのか,腎障害のための腎性糖尿なのかを鑑別する.②糖尿病の診断および糖尿病状
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