診療支援
検査

原発性肺癌
海老原 明典
(東海大学医学部付属東京病院教授・呼吸器内科)

病態

 肺癌は最も重要な悪性腫瘍であり,腺癌,扁平上皮癌などの非小細胞癌(NSCLC)と小細胞癌(SCLC)に分類するのが一般的である.TNM分類は最新のエビデンスに基づき,2009年に大幅な改訂が行われた.大きな変更点はT因子の細分化,腫瘍結節の扱い方,遠隔転移の明確化である.これにより病期分類も改訂された.肺癌の組織型,このTNM分類と病期分類に基づき,患者の全身状態を考慮のうえ,手術療法,化学療法,放射線療法など治療方針を決定する.なお,2021年版の改訂が行われ,細分化された


[参考]

 肺癌診療ガイドライン―悪性胸膜中皮腫・胸腺腫瘍含む 2021年版


異常値

・胸部X線 病変の占拠部位と広がり,肺門・縦隔リンパ節の腫大,胸水,肺内転移の有無などを確認.背景となる肺疾患の有無も重要

・胸部CT 造影CTにより原発巣,肺門・縦隔リンパ節転移の確認.確定診断するための気管支鏡下肺生検(TBLB)の

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