診療支援
検査

うっ血性心不全
伊苅 裕二
(東海大学教授・循環器内科学)

病態

 何らかの心臓機能障害,すなわち心臓に器質的および/あるいは機能的異常が生じて心ポンプ機能の代償機転が破綻した結果,呼吸困難・倦怠感や浮腫が出現し,それに伴い運動耐容能が低下する臨床症候群


[参考]

 2021年JCS/JHFSガイドラインフォーカスアップデート版 急性・慢性心不全診療


異常値

・身体所見 頸静脈怒張,肺ラ音,Ⅲ音など

SpO2 低下

・中心静脈圧上昇 >16cmH2O

・血液検査 BNP(>200pg/mL)またはNT-proBNP(>900pg/mL)上昇,ANP上昇

・胸部単純X線 心胸比(CTR)拡大,Kerleyライン出現,肺水腫(butterfly shadow),肋骨横隔膜角の鈍化など

・心エコー 弁膜症や心筋梗塞などの基礎心疾患の所見,左室駆出率(EF)は低下している場合(HFrEF)と低下していない場合(HFpEF)がある

・心臓CT 冠動脈疾患

・心臓MRI 心形態,心

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