病態
除草剤であるパラコート,殺虫剤である有機リンなどの農薬による中毒.服毒例は多くが自殺目的だが,農薬を使用中に吸い込んだり皮膚から吸収しても生じる
異常値
●パラコート中毒
・尿中パラコート定性試験 簡便かつ迅速に施行できる.1ppm以上のパラコート濃度で青色に発色するので,完全に陰性になるまで腸洗浄や血液吸着療法を行うべきとされている
・血清パラコート濃度 パラコート中毒の予後は血清濃度と摂取後の経過時間からProudfootの生存曲線によって予測できる.血清濃度が4時間後で2mg/L,6時間後で0.9mg/L,24時間後で0.1mg/L以上では死亡する可能性が高い.上記を大きく超える患者は生存の見込みがないので,患者に不必要な苦痛を与える治療は控えるべきであろう
・生存率予測式 血清パラコート濃度が測れないときには,内服から採血までの時間をTとして以下の生存率予測式が提唱されている.
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