診療支援
治療

皮疹
eruption
林 峰栄
(沖縄県立南部医療センター・こども医療センター・救急科部長)

A.ER診療のポイント

●皮疹(表1)の原因は非常に多岐にわたるが,まずは全身性のものか局所性ものかで分け,それぞれ緊急性があるかないかを考える.

●全身性の皮疹では,薬剤性のものが問題になるが,特にアナフィラキシーを見逃さない.疑ったら,ただちに処置にとりかかることが大切である.

●局所性の皮疹で注意するべきものは,壊死性筋膜炎である.皮疹の割に痛みが強い場合や重篤感がある場合には鑑別に挙げる.外科的処置を必要とするので,早々に外科医を呼ぶ.


B.全身性皮疹

1アナフィラキシー

 全身性の皮疹のうち,最も緊急度が高いのはアナフィラキシーである.ハチ毒,食事(+運動),薬剤などによる即時型アレルギーによって引き起こされる.原因薬剤としては,造影剤,抗癌剤,NSAIDs,抗菌薬,血液製剤などが多い.

 医薬品の投与後5~30分以内に,蕁麻疹やそう痒感,紅斑・皮膚の発赤などの全身的な皮膚症状がみられること

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