A.小児ならではのポイント
●小児においては様々な発疹を主訴に救急外来を受診するが,すぐには原因の分からない発疹も少なくない.救急担当医に求められることは,緊急性の判断とその場で小児科医にコンサルトしなくてはならない発疹症の鑑別である.
●翌日以降,小児科と皮膚科のどちらを受診させるべきかも問題だが,発熱その他の随伴症状があれば小児科,皮膚症状のみなら皮膚科,と考えてよい.
B.最初の処置
①救急診療の基本として,まず始めに行うべきは緊急度の評価であり,すぐさま医療的介入を行う必要があるかどうかを判断する.この際に用いるべきはPALS(pediatric advanced life support)に基づく初期評価から一次評価にいたるアプローチである(この詳細については別項参照).
②たとえば,髄膜炎菌による電撃性紫斑病では著しい点状出血斑や紫斑をみるが,発疹に関する詳細な診察を行う以前に敗血症性シ