診療支援
診断

痙攣
convulsion
小林 祥泰
(小林病院 理事長)

痙攣とは

定義

 痙攣とは,筋肉の急激かつ不随意的な収縮をいう.比較的大きな随意筋の収縮を意味し,喉頭痙攣などの植物性機能の筋の収縮,もしくは顔面痙攣などは含めない.

患者の訴え方

 部分発作では意識があるので,「手足や顔が勝手に動く」「ピクピクする」「ガタガタふるえる」などと訴える.大発作では痙攣と同時に意識を失うので,痙攣については覚えていない.

患者が痙攣を訴える頻度

 一生の間に痙攣を伴わないものも含めて,てんかん発作をきたす頻度は3〜10%とされている.

 発生率は0〜9歳が最も高く,その後,低下する.有病率は人口1,000人に対して1歳で3.9人,70歳で9.1人と直線的に増加する.

 60歳以上では部分てんかんが70%以上を占める.

症候から原因疾患へ

病態の考え方

(図1),(表1)

 痙攣には強直性痙攣と間代性痙攣,強直性間代性痙攣がある.起こる部位により全身性と部分性痙攣に分けられる.Ja

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