診療支援
診断

肝腫大
54歳 男性
清澤 研道
(相澤病院消化器病センター 名誉センター長/肝臓病センター 顧問)

現病歴:30年来の常習飲酒歴あり.6年前から痛風の治療中(尿酸生成抑制薬内服).3年前に離婚してから飲酒量が増えている.毎日ビール500mL 1缶とハイボール5杯飲酒する.1か月前から食欲低下と全身倦怠感が出現し,かかりつけ医を受診したところ肝腫大と肝酵素の上昇(AST 210U/L,ALT 102U/L,γ-GT 887U/L)を指摘され紹介となる.痛風治療薬以外の薬物の使用はない.

既往歴:痛風.

生活歴:会社員,3年前に離婚してから独居となり,飲酒量が増えた.

家族歴:特記すべきことはない.

身体所見:身長168.0cm,体重61.0kg,BMI 21.6,脈拍92回/分(整),血圧122/70mmHg.皮膚に出血なし,前頸部にくも状血管腫,手掌に紅斑あり.全身リンパ節は触れない.眼瞼結膜は貧血なし,眼球結膜は軽度黄疸あり.胸部は聴診で異常なし.腹部は上腹部やや膨隆,腹壁血管の拡張あり.肝臓

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