▼定義
アミロイドーシスは,アミロイド蛋白とよばれる線維構造蛋白が,各種臓器の細胞外組織に沈着する疾患である.線維構造蛋白免疫グロブリンの軽鎖で全身性,限局性に分類される.全身性アミロイドーシスは,免疫細胞性(原発性,骨髄腫に伴うもの),反応性(関節リウマチなど慢性炎症に伴うもの),家族性などに分類される.限局性アミロイドーシスは脳,内分泌性,皮膚,限局性結節性に分類される.肺では全身性アミロイドーシスの肺病変として発症するもの,および肺のみに限局性に発症するもの(原発性肺アミロイドーシス)がある.
▼病態
アミロイド蛋白は,HE染色で桃色に,コンゴレッド染色で橙赤色に染色され,偏光顕微鏡で緑色の複屈折を呈する無構造な物質である.当初,デンプン粉様物質と考えられたため,アミロイド(類デンプン質)と命名されたが,実際は,生体内に存在する蛋白質の一部が集積・沈殿したものである.前駆体となる蛋白は