診療支援
治療

1 神経内分泌腫瘍
neuroendocrine tumor(NET)
岩間 映二
(九州大学病院・がんセンター)
岡本 勇
(九州大学病院・呼吸器科診療准教授)

疾患を疑うポイント

●小細胞癌,大細胞神経内分泌癌:喫煙と関連が深い,男性に多い.予後不良である.

●定型カルチノイド,異型カルチノイド:喫煙と関連が低い,女性に多い.

●画像診断(胸部X線写真,胸部CT)での肺門部・中枢性の病変.

学びのポイント

●NETは肺,膵,消化管など全身臓器に発生する腫瘍であり,気管支,肺はNETの好発部位である(NET全体の約30%).

●肺NETは小細胞癌,大細胞神経内分泌癌,定型カルチノイド,異型カルチノイドに分類され,治療法はおのおので異なる.

●小細胞癌,大細胞神経内分泌癌は高悪性度NET,カルチノイドは低~中悪性度NETに分類され,他臓器NETと比較して高悪性度NETの頻度が高い.

●高悪性度NETの予後は不良である.

●小細胞癌には多彩な傍腫瘍性症候群(Lambert-Eaton症候群,ADH不適合分泌症候群など)を認めることがある.

▼定義

 神経内分泌腫瘍(neur

関連リンク

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up
あなたは医療従事者ですか?