診療支援
治療

1 肝機能検査
liver function test
前川 伸哉
(山梨大学講師・内科学第一)
榎本 信幸
(山梨大学教授・内科学第一)

▼ビリルビン代謝

血清ビリルビン

1)T-Bil(総ビリルビン,total bilirubin)

●基準値:0.2~1.2mg/dL

2)D-Bil(直接ビリルビン,direct bilirubin)

●基準値:<0.4mg/dL

3)I-Bil(間接ビリルビン,indirect bilirubin)

●基準値:<0.8mg/dL

4)ビリルビン直接間接比(直接/間接)

●基準値≧0.6

 ビリルビンは80%が老廃赤血球のヘモグロビンから脾臓で生成される.脾臓から生成された間接型ビリルビンは水溶性が低く(=脂溶性が高く),アルブミンと結合して肝に運搬され,類洞側の肝細胞に取り込まれたのちにUDP-グルクロノシルトランスフェラーゼ(UDPGT)によってグルクロン酸抱合を受け,水溶性(=抱合型:直接ビリルビン)となる.直接ビリルビンは肝細胞の毛細胆管側から胆汁中に能動輸送され,胆汁を介して消化管へと排出される(

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