診療支援
治療

3 胆管癌,胆囊癌
cholangiocarcinoma,gallbladder cancer
伊佐山 浩通
(順天堂大学大学院教授・消化器内科学)

疾患を疑うポイント

●黄疸,胆道系に有意な肝機能障害.

●胆管拡張.

●胆囊腫大.

●右季肋部腫瘤蝕知.

学びのポイント

●胆管癌(乳頭部癌含む)は胆管壁から発生する腫瘍で,胆管狭窄に起因する所見が特徴的.

●閉塞性黄疸の病態を理解する.

●胆囊癌は早期に発見できれば予後は良好であるが,進行例の予後は不良.

●胆囊癌の高危険群を理解する.

▼定義

 胆管,胆囊の粘膜から発生する悪性腫瘍.

▼病態

 肝内胆管に発生する肝内胆管癌と肝外胆管(総胆管,総肝管,肝門部胆管)に発生する肝外胆管癌では病態が異なる.肝内胆管癌は腫瘤を形成して,原発性肝癌に分類される〔本章「肝内胆管癌(胆管細胞癌)」の項()参照〕.一方乳頭部癌は乳頭部胆管・共通管の粘膜より発生し,やはり病態が少し異なる〔第4章「十二指腸乳頭部腫瘍」の項()参照〕.肝外胆管癌は胆管にそって進展し,胆管狭窄による胆汁うっ滞性肝障害,閉塞性黄疸を高率に呈する.

 胆

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