診療支援
治療

(2)ビタミンD欠乏症・過剰症・依存症
武田 英二
(専門学校健祥会学園・校長)

 ビタミンDは食物中のプロビタミンD(エルゴステロール,7-デヒドロコレステロール)として摂取され,7-デヒドロコレステロールは日光の紫外線によりプレビタミンDに変換される.ビタミンDは肝臓で25-水酸化ビタミンD(25-OHD)に,腎臓で活性型の1,25-水酸化ビタミンD〔1,25(OH)2D〕になり,ビタミンD受容体を介して小腸でのカルシウム吸収の促進,骨リモデリングの促進,腎尿細管でのカルシウムおよびリン再吸収の促進,副甲状腺ホルモン産生抑制などカルシウム・リン代謝および骨代謝を調節する.

ビタミンD欠乏症

 小児の場合はくる病,成人の場合は骨軟化症になる.さらに,体重負荷によりO脚やX脚となり,重症になると痛くて立つことができなくなる.

ビタミンD過剰症

 ビタミンDを成人で1日100,000IUを1~2か月連続投与したときに生じ,食欲不振,体重減少,尿意頻繁,嘔吐,不機嫌などが現れる

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