疾患を疑うポイント
●高Ca血症で気づかれることが多い.尿路結石症や骨粗鬆症を契機に診断されることもある.
●閉経後女性に好発し,男女比は1:2程度である.若年発症では家族性や先天性の可能性を疑う.
学びのポイント
●PTHの自律的分泌による内分泌疾患であり,尿路結石症や骨折リスク上昇の原因となる.
●高Ca血症を契機として診断されることが多く,疾患特異的な症状を主訴とする患者は少ない.
●責任病巣である腫大副甲状腺の外科的摘除により尿路結石症の発作や骨折リスクの低減および骨密度の上昇が期待される.
▼定義
副甲状腺主細胞の腫瘍化や過形成による副甲状腺ホルモン(parathyroid hormone:PTH)の自律的な分泌を主な病態とする疾患である.
▼病態
原発性副甲状腺機能亢進症の病態は,PTHの自律的な分泌とその標的組織における作用過剰である.PTHは84個のアミノ酸からなるペプチドホルモンであり,
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