疾患を疑うポイント
●止血困難な皮膚粘膜出血(特に鼻出血や過多月経)がある.
●出血傾向の家族歴がある.
●スクリーニングの凝血学的検査でPT正常,軽度のAPTT延長,軽度のFⅧ:Cの低下,出血時間延長を呈した際に本症を考慮する.
学びのポイント
●最も頻度が高い出血性疾患.
●診断にはVWF検査(抗原,活性,マルチマー構造)が必要.
●治療はデスモプレシン薬やコンファクトの投与が中心となる.
●血液型O型のヒトのVWFはほかの血液型に比して約30%低値であるため本病型との鑑別が必要.
▼定義
von Willebrand(フォン・ヴィレブランド)因子(von Willebrand factor:VWF)が量的あるいは質的に欠損することで,出血症状を呈する疾患群.
▼病態
VWFはコラーゲン,血小板,血液凝固第Ⅷ因子(factorⅧ:FⅧ)に結合する部位をもつ分子量約25万の各分子(モノマー)が多数連なった高
関連リンク
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