疾患を疑うポイント
●欧米人で家族歴のある血栓症,若年での血栓症に遭遇したらAPCレジスタンスを疑う.
学びのポイント
●APCレジスタンスはFⅤの遺伝子異常によって,APCによるFⅤaの分解ができなくなる病態.
●APCレジスタンスはFⅤのLeiden変異が主.
●欧米人の血栓性素因としては最も多いが,日本人にはまれ.
▼定義
活性化プロテインC(activated protein C:APC)レジスタンスは,凝固第Ⅴ因子(FⅤ)の遺伝子変異による先天性血栓性素因である.FⅤ Leiden(ライデン)ともよばれる変異(FⅤのR506Q変異)が大部分を占める.
▼病態
血栓部位に生じたトロンビンが,血管内皮細胞上のトロンボモジュリンと結合し,プロテインCを活性化する.APCは,活性化第Ⅴ因子(FⅤa)と活性化第Ⅷ因子を分解する.FⅤの遺伝子変異によりFⅤaがAPCで分解されず,凝固因子カスケードのブレ
関連リンク
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- 臨床検査データブック 2023-2024/凝固因子活性検査 第Ⅴ因子《不安定因子》 [保] 223点(包)
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- 臨床検査データブック 2023-2024/凝固因子活性検査 第Ⅻ因子 [保] 223点(包)
- 臨床検査データブック 2023-2024/プロテインC〔PC〕 [保]*
- 新臨床内科学 第10版/6 抗リン脂質抗体症候群