疾患を疑うポイント
●しびれ,骨痛,不整脈,QTの延長,Chvostek(クヴォステク)徴候,Trousseau(トルソー)徴候などの症状があるとき.
●テタニー,けいれん,低血圧などがあれば急性の低Ca血症を疑う.骨軟化症やくる病,基底核の石灰化,錐体外路障害,白内障などでは,慢性の低Ca血症が原因のこともある.
学びのポイント
●低Ca血症では心電図上QT延長を認めるだけでなく,重度のものは致死的な不整脈,心機能の低下,低血圧の原因となり,生命にかかわる.
●低Ca血症の原因特定が,長期的な治療上重要である.
▼定義
血清イオン化カルシウム(Ca)濃度の異常低値.日常臨床では,イオン化Ca濃度を計測することはまれなので,補正Ca濃度でイオン化Ca濃度を推測する〔本章「高カルシウム血症」の項(→)を参照〕.
▼病態
副甲状腺機能低下症がなければ,低Ca血症のときに血清Ca濃度を正常化させるようにPTH
関連リンク
- 新臨床内科学 第10版/1 高カルシウム血症
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- 治療薬マニュアル2024/デノスマブ(遺伝子組換え)《プラリア》
- 今日の治療指針2024年版/高Ca血症,低Ca血症
- 臨床検査データブック 2023-2024/カルシウム〔Ca〕 [パニ][小][保]* (包)
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- 新臨床内科学 第10版/6 低マグネシウム血症
- 新臨床内科学 第10版/1 副甲状腺機能亢進症に伴う神経障害
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