学びのポイント
●慢性炎症性自己免疫性疾患で,多彩な臓器障害を呈しうる疾患.
●腎では主に間質性腎炎とそれに伴う尿細管機能異常を呈する.
▼定義
涙腺,唾液腺など外分泌腺へのリンパ球浸潤とそれに伴う乾燥症状を主体とする自己免疫性疾患で,関節炎,間質性肺炎,慢性膵炎,末梢神経障害,腎障害など多彩な内臓病変を呈しうる全身性疾患である(表9-49図)〔第13章「シェーグレン症候群」の項(→)も参照〕.腎では遠位尿細管性アシドーシス,低カリウム血症,尿濃縮力低下など尿細管機能異常と間質性腎炎の像を呈する.
▼病態
抗原特異的免疫応答の関与が考えられている.先行する感染症などにより唾液腺組織が破壊されることで唾液腺自己抗原が流出し,抗原提示細胞と自己反応性T細胞の反応により免疫応答が惹起され,自己抗体の産生やサイトカイン産生などを介して組織破壊を生じる.
▼疫学
50歳代にピークがあり男女比1:17.4で女
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