診療支援
治療

7 脂質代謝異常症(スフィンゴリピドーシス)
sphingolipidosis
衞藤 義勝
(脳神経疾患研究所・先端医療研究センター&遺伝病治療研究所センター長)

疾患を疑うポイント

●10種以上の疾患が含まれ,細胞内ライソゾーム酵素欠損により,肝脾腫,骨症状,中枢神経症状を呈する.発症時期も乳児期から成人期で異なる.

学びのポイント

●各種ライソゾーム酵素の遺伝的欠損で発症する.

●本症には代表的疾患として脳灰白質を障害するGaucher病,GM1またはGM2ガングリオシドーシス,Niemann-Pick病,脳白質変性をきたす異染性白質ジストロフィー,Krabbe病(グロボイド細胞白質ジストロフィー),脳血管障害,心,腎障害をきたすFabry病などがある.治療法としてけいれんなどには抗けいれん薬などの対症療法,根治治療としてGaucher病,Fabry病などでは酵素補充療法が施行されている.

▼定義

 スフィンゴリピドーシスとはライソゾーム酵素の遺伝的欠損により全身の臓器にスフィンゴ脂質の蓄積する疾患である.酵素欠損により臓器障害は異なる.

▼病態

‍ 図10-7

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