疾患を疑うポイント
●カンジダ症のリスクは,免疫不全患者や集中治療を要する患者で高い.
●中心静脈カテーテルやポートを使用している際の発熱時はカンジダ症を積極的に疑う.
学びのポイント
●カテーテルが原因の場合は,すみやかに抜去し,合併症である眼内炎を必ず鑑別する.
●薬剤耐性カンジダも増加しており,病態に応じた抗真菌薬の使い分けが必要である.
▼定義・概念
Candida albicans,C. glabrata,C. tropicalis,C. parapsilosis,C. kruseiなどのカンジダ属菌による感染である.このうちC. albicansが最も多く検出されるが,近年はnon-albicans Candida(C. albicans以外のカンジダ属菌)が増加しつつある.カンジダ症は日常臨床でよくみられる真菌症である.
▼病態・分類・疫学
カンジダ属菌は口腔内,腸管内,腟内,皮膚などの