診療支援
治療

侵襲性肺炎球菌感染症
invasive pneumococcal disease(IPD)
関 雅文
(東北医科薬科大学教授・感染症学)

●肺炎球菌は小児,成人に中耳炎や菌血症を伴わない肺炎などの非侵襲性感染症を起こす一方,本菌が血液中に侵入すると髄膜炎,菌血症を伴う肺炎,敗(菌)血症などの侵襲性肺炎球菌感染症(IPD)を引き起こすため,きわめて注意が必要である.

●患者の年齢分布は小児と高齢者にピークがあり,全患者に対する5歳未満と65歳以上の割合は約25%,50%程度である.

●以前に行われたわが国での全国調査において5歳未満では菌血症を伴う肺炎症例は18%,髄膜炎症例は12

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