疾患を疑うポイント
●成人発症の喘息や慢性副鼻腔炎患者で,血中好酸球数がきわめて高く,喘息症状の後にしびれや感覚障害,皮膚症状などがみられる場合に本症を疑う.
学びのポイント
●喘息の発症や悪化に続き血管炎に伴う症状が出現する症候群であり,全身性の臨床症状の特徴や気管支喘息との鑑別点について理解する必要がある.また,合併症管理も含め,その治療法についても理解する.
▼定義
喘息症状が先行し,その後好酸球増多を伴い生じる小~中血管を主座とする壊死性血管炎の一種である〔第13章の→も参照〕.また,2012年,Chapel Hillカンファレンスにおいて,Churg-Strauss(チャーグ-ストラウス)症候群(CSS)から好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)に名称が変更された.
▼病態
気管支喘息やアレルギー性鼻炎が先行し,その後に好酸球増多を伴って発症する全身性血管炎である.下肢を中心とした四肢の