疾患を疑うポイント
●びまん性肺胞出血と急性腎障害を呈する肺腎症候群がみられた場合,本疾患が鑑別にあがる.
学びのポイント
●抗GBM抗体による臓器特異的自己免疫疾患.
●未治療の場合,90%以上の症例は死亡する.また6か月以内に血液透析に陥る.
●予後は発症時の腎機能に密接に関連し,血液透析の導入に至らないうちに免疫抑制療法や血漿交換を行えば治療反応性はよい.
▼定義
抗糸球体基底膜(glomerular basement membrane:GBM)抗体による急速進行性糸球体腎炎(rapidly progressive glomerulonephritis:RPGN)とびまん性肺胞出血を特徴とするまれな病態である.
▼病態
GBM抗体によって引き起こされるⅡ型アレルギーが病因の本態である.GBM抗体が認識する抗原は肺胞と糸球体基底膜に強く発現するⅣ型コラーゲンα3鎖C末端の非膠原質形成性(NC1)ド
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