適応
〈適応菌種〉本剤に感性の結核菌 〈適応症〉肺結核及びその他の結核症
用法
1日1.5~2.0g 分1~3(増減) ►他の抗結核薬と併用する
禁忌
肝障害
注意
〈基本〉
①本剤の使用にあたり耐性菌の発現等を防ぐため,原則として感受性を確認し,疾病の治療上必要な最小限の期間の投与に留める
②重篤な肝障害→定期的に検査
③本剤を含む抗結核薬による治療で,薬剤逆説反応あり.治療開始後に,既存の結核の悪化又は結核症状の新規発現を認めた場合は,薬剤感受性試験等に基づき投与継続の可否を判断
患者背景
〈合併・既往〉本人又は両親,兄弟に痛風発作(関節痛)の既往歴及び尿酸値の上昇している患者(副作用として尿酸値上昇,痛風発作が現れる) 〈腎〉腎障害又は腎障害の疑い(腎排泄型の薬剤であり,用量調節が必要) 〈肝〉肝機能障害:禁忌
〈妊婦〉妊B2有益のみ 〈授乳婦〉非推奨(母乳中移行) 〈小児〉臨床試験は未実施 〈高齢〉慎重に
相互
〈併用注意〉肝障害を起こし易い薬剤(副作用として肝障害の頻度が高く,併用により肝障害発現の危険性が増大)
副作用
〈重大〉いずれも頻度不明
1)重篤な肝障害(劇症肝炎等の重篤な肝障害,黄疸)
2)間質性腎炎
〈その他〉
1)関節〔尿酸値上昇,痛風発作(関節痛)〕
2)血液(好酸球増多症)
3)過敏症(発熱,発疹)
4)消化器(食欲不振,悪心,嘔吐)
5)その他(頭痛,筋肉痛,色素沈着)
動態
吸収・排泄
1)ピラジナミドの経口投与による腸管からの吸収は速やかで,血中にはピラジナミド及びその加水分解代謝産物・ピラジン酸の形で現れる
2)(健康成人,1回40mg/kg)通常2~5時間でCmax(μg/mL):30~35に達し,24時間後にもわずかに認められる
3)尿中には殆どがピラジン酸として排泄される
作用
試験管内での抗結核菌作用は比較的弱い.他の結核化学療法剤との協力作用は,イソニアジドとの併用において最も大きい.かつ