【疾患概念】
2型コラーゲン異常症(type 2 collagenopathy)は2型コラーゲン遺伝子(COL2A1)に変異が認められ,X線学的に共通した所見を有する一連の疾患群で,周産期致死の重症例から早発性の変形性関節症を呈するのみの軽症例まで多様な臨床表現型を示す.軟骨基質を構成する2型コラーゲンの異常により軟骨内骨化が障害され,四肢,体幹ともに短縮する.関節軟骨や椎間板の基質も侵され,変形性関節(脊椎)症を発症しやすい.硝子体も2型コラーゲンで形成されるため,網膜剥離などの眼症状を伴いやすい.臨床所見としては四肢や体幹の短縮,顔面中央部の低形成,小顎症などを,X線所見としては脊椎や骨端の異形成を共通の特徴とする.
【病型・分類】
2019年の国際分類では10疾患に分類されており,主なものを表7-4図に記す.そのうち,先天性脊椎骨端異形成症(spondyloepiphyseal dys