【疾患概念】
小児椎間板石灰化症は1924年Baronが最初に報告した疾患で,これまでに国内外で約400例近くの報告がある.椎間板石灰化症は成人ではしばしばみられるものの無症状が多く,これに対し小児ではまれではあるがほとんどが急性発症し,頚椎発症例が多い.頚部の激痛を伴い受診することが多いが,ほとんどの症例において保存治療により自然軽快治癒する予後良好な疾患である.
【病態】
椎間板石灰化症は小児と成人では病態は大きく異なる.成人の場合多くは加齢性変化であり,主に線維輪に生じ自然消退することはない.一方,小児の椎間板石灰化症は主に髄核に生じ自然消退する.石灰化の機序は現時点では不明であるが,感染や外傷を機に病変部位周囲の酸素分圧,pH,血流などに影響を及ぼして骨誘導因子などが血流を介して髄核内に移行することで石灰化が生じる可能性や,もともと髄核内にある石灰化構成物質が,感染や外傷により髄核内
関連リンク
- 治療薬マニュアル2024/(合剤)トラマドール塩酸塩・アセトアミノフェン《トラムセット》
- 治療薬マニュアル2024/アセトアミノフェン(パラセタモール)《カロナール》
- 治療薬マニュアル2024/アセトアミノフェン《アセリオ》
- 治療薬マニュアル2024/アセトアミノフェン《アンヒバ アルピニー》
- 治療薬マニュアル2024/シメチジン《カイロック タガメット》
- 今日の皮膚疾患治療指針 第5版/丹毒
- 新臨床内科学 第10版/2 結核性脊椎炎(脊椎カリエス,ポット対麻痺)
- 今日の整形外科治療指針 第8版/Brodie膿瘍
- 今日の整形外科治療指針 第8版/結核性脊椎炎
- 今日の整形外科治療指針 第8版/環軸椎回旋位固定
- 今日の整形外科治療指針 第8版/頚椎黄色靭帯石灰化症
- 今日の整形外科治療指針 第8版/胸部脊髄障害のとらえ方/診断手順
- 今日の整形外科治療指針 第8版/高齢者の腰椎椎間板ヘルニア
- 今日の整形外科治療指針 第8版/椎体辺縁分離
- 今日の整形外科治療指針 第8版/Segond骨折