【疾患概念】
深横中足靱帯底側における趾間神経腫を伴う底側趾神経障害がMorton病とよばれる.Morton病における趾間神経腫は腫瘍性病変ではなく,刺激に伴う二次性変化と考えられている.
【好発年齢・好発部位】
中高年の女性に多く発症する.第3/4趾間に最も多く発生するが,それ以外の趾間部でも発生する.
【発生機序】
外的要因としてハイヒールなどの幅の狭く,中足趾節(metatarsophalangeal;MTP)関節を背屈させる靴を履くことが発症の原因となる.内的要因として外反母趾など足の変形に伴い,母趾以外の中足骨頭への負荷が増えると発症しやすくなる.
【臨床症状】
初期はMTP関節付近の歩行時の前足部痛として自覚する.慢性化すると,足趾のしびれや放散痛を自覚し,安静時痛を訴えることもある.
問診で聞いておくべきこと
発症から初診までの期間が短いほど保存療法が有効であるため,発症時期を正確に