緊急処置
【1】白血球増加そのものでは緊急処置の必要性は少ないが,その原因には緊急処置を要する場合がある。肺炎,敗血症などの生命にかかわる感染症の可能性がある場合は緊急検査のうえ,治療が必要となる。
【2】白血球20,000~30,000/μL以上の著増例では急性白血病をはじめとする腫瘍性疾患の可能性があり,緊急対応を要する。
診断のチェックポイント
白血球増加をきたす疾患や病態は感染症をはじめとする反応性から腫瘍性疾患まで多岐にわたる。
❶白血球のどの分画が増加しているかをみることが鑑別の最初のポイントである(図1図)。
❷異常細胞の有無や赤血球あるいは血小板の形態異常などの情報を得るために目視の血液像のオーダーも重要である。
❸赤血球や血小板数の異常の有無はないかをみる。
❹病歴,随伴症状,身体所見,CRPやLDH,画像検査が大きく参考になる。
●定義
❶白血球増加は9,000/μL以上,好中球増加は8