診断のポイント
【1】多発性単ニューロパチー。
【2】急性ないし亜急性の進行。
【3】末梢神経伝導検査での軸索障害を示唆する所見。
【4】神経生検での軸索変性像。
【5】血管炎性ニューロパチーをきたしうる血管炎関連疾患は数多く存在することを念頭におく(表1図)。
症候の診かた
【1】発熱:高度な炎症所見を伴う全身性血管炎では高頻度にみられるが,炎症の範囲が限局している非全身性血管炎性ニューロパチー(non-systemic vasculitic neuropathy:NSVN)などでははっきりしないこともある。
【2】皮疹:抗好中球細胞質抗体(ANCA)関連血管炎などの全身性血管炎ではニューロパチーと合併して高頻度にみられ,生検にて血管炎が証明できる場合も多い。
【3】感覚障害:多発性単ニューロパチーの分布であることが多いが,一見多発ニューロパチーのような分布を呈する場合もある。痛みを訴えることが多い。
【4
関連リンク
- 今日の治療指針2024年版/血管炎性ニューロパチー
- 今日の皮膚疾患治療指針 第5版/多中心性細網組織球腫
- 臨床検査データブック 2023-2024/抗好中球細胞質抗体〔ANCA〕 細胞質性抗好中球細胞質抗体〔PR3-ANCA,c-ANCA〕 [保] 259点
- 臨床検査データブック 2023-2024/アミロイドーシス
- 新臨床内科学 第10版/3 好酸球性多発血管炎性肉芽腫症
- 新臨床内科学 第10版/8 多発性単ニューロパチー(多発単神経炎)
- 新臨床内科学 第10版/(1)結節性多発動脈炎
- 今日の診断指針 第8版/POEMS(Crow・深瀬)症候群
- 今日の診断指針 第8版/アミロイドニューロパチー