診療支援
診断

■血液・造血器疾患の最近の動向
神田 善伸
(自治医科大学教授・血液学)


 造血器腫瘍を中心に,血液疾患の診断においては遺伝子レベルでの検査を必要とする場面が増加している。それらの多くは病態と関連するものであり,治療選択にも大きな影響を及ぼす。例えば2017年に刊行された「造血系とリンパ系組織の腫瘍に関するWHO分類 改訂第4版」では,2008年に刊行された第4版以降の網羅的遺伝子解析研究の結果が反映され,腫瘍の分類や補助診断に組み込まれている。現時点では日常の保険診療としては実施できないものも多いが,一部の遺伝子異常は,FLT 3遺伝子変異陽性

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