診断のポイント
【1】血小板減少。
【2】破砕赤血球を伴う溶血性貧血。
【3】動揺する精神神経症状(混迷,麻痺など)。
緊急対応の判断基準
【1】後天性TTPを疑う場合:すみやかに血漿交換療法を開始する。
【2】自施設で対応できない場合:TTP診療の経験がある高次医療機関に搬送する。
症候の診かた
【1】溶血性貧血:黄疸を認める。
【2】血小板減少:多くの症例で<30,000/μL以下となる。出血症状を伴わない。
【3】動揺する精神神経症状:脳の微小血栓により,一過性の混迷,麻痺を認めることがある。
【4】発熱:必ずしも発熱しない。
【5】腎障害:溶血性尿毒症症候群(hemolytic uremic syndrome:HUS)と異なり軽症である。
検査所見とその読みかた
【1】スクリーニング検査:血小板減少と溶血性貧血は必須である。
【2】補助検査:破砕赤血球,間接ビリルビン高値,血清乳酸脱水素酵素(LDH)高値,ハプ
関連リンク
- 今日の診断指針 第8版/溶血性尿毒症症候群
- 今日の診断指針 第8版/播種性血管内凝固症候群
- 今日の診断指針 第8版/巨赤芽球性貧血
- ジェネラリストのための内科診断リファレンス 第2版/10 血栓性微小血管障害症(TMA)
- 臨床検査データブック 2023-2024/血球計数 血小板数〔Plt〕 [パニ][保] 21点
- 臨床検査データブック 2023-2024/抗血小板自己抗体《血小板関連IgG〔PAIgG〕》 [保] 193点
- 新臨床内科学 第10版/【1】特発性血小板減少性紫斑病
- 新臨床内科学 第10版/1 血栓性微小血管症
- 今日の診断指針 第8版/特発性血小板減少性紫斑病
- 今日の診断指針 第8版/骨髄増殖性腫瘍