診療支援
診断

筋型糖原病
††
Muscle Glycogen Storage Disease (Muscle Glycogenoses)
杉江 秀夫
(常葉大学保健医療学部教授)

診断のポイント

 症状から運動不耐型(exercise intolerance type)と筋力低下型(fixed weakness type)の2つの群に分けることができる(図1表1)。

【1】運動不耐型:クレアチンキナーゼ(CK)の上昇が運動,発熱などに誘発される。また褐色尿(ミオグロビン尿),筋痛,筋硬直などの筋症状を伴う。

【2】筋力低下型:軽度から中等度のCK上昇がみられる。

【3】阻血下,あるいは好気性前腕運動負荷試験で血中乳酸の上昇を認めない(0b型,Ⅱ型,Ⅳ型,Ⅸ型を除く)。

症候の診かた

【1】運動不耐型:筋痛,筋硬直,横紋筋融解症が運動負荷,特に嫌気運動(急速で強度の強い短時間の運動)などで誘発される。Ⅴ型,Ⅶ型,Ⅸ型,ホスホグリセリン酸キナーゼ(PGK)欠損症,Ⅹ型,Ⅺ型,Ⅻ型,ⅩⅢ型,ⅩⅣ型。

【2】筋力低下型

❶近位筋の筋力低下:固定性あるいは緩徐進行性の経過をとる。Ⅱ型,

関連リンク

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up
あなたは医療従事者ですか?