診断のポイント
症状から運動不耐型(exercise intolerance type)と筋力低下型(fixed weakness type)の2つの群に分けることができる(図1図,表1図)。
【1】運動不耐型:クレアチンキナーゼ(CK)の上昇が運動,発熱などに誘発される。また褐色尿(ミオグロビン尿),筋痛,筋硬直などの筋症状を伴う。
【2】筋力低下型:軽度から中等度のCK上昇がみられる。
【3】阻血下,あるいは好気性前腕運動負荷試験で血中乳酸の上昇を認めない(0b型,Ⅱ型,Ⅳ型,Ⅸ型を除く)。
症候の診かた
【1】運動不耐型:筋痛,筋硬直,横紋筋融解症が運動負荷,特に嫌気運動(急速で強度の強い短時間の運動)などで誘発される。Ⅴ型,Ⅶ型,Ⅸ型,ホスホグリセリン酸キナーゼ(PGK)欠損症,Ⅹ型,Ⅺ型,Ⅻ型,ⅩⅢ型,ⅩⅣ型。
【2】筋力低下型
❶近位筋の筋力低下:固定性あるいは緩徐進行性の経過をとる。Ⅱ型,