診断のポイント
【1】両側,あるいは片側の唾液腺(特に耳下腺)の有痛性腫脹。
【2】幼児(乳児はまれ)から若年成人。
【3】地域の流行,発症者との接触機会。
【4】流行性耳下腺炎の既往がない,ワクチン接種歴がない。
【5】発熱,倦怠感などの全身症状。
症候の診かた
【1】潜伏期間:2~3週間(平均18日)。
【2】唾液腺腫脹:有痛性の耳下腺腫脹が多いが,顎下腺,舌下腺のみの場合もある。
【3】有症状期間
❶1~2週間の持続。
❷両側同時に腫脹もあるが,反対側の腫脹がずれて発症することがあり,その場合には期間が長くなる。
【4】唾液腺腫脹を伴わない熱性疾患,不顕性感染(低年齢者により多い)もある。
【5】通常は発熱があり,倦怠感なども伴う。
【6】合併症([合併症・続発症の診断]に記載)を伴うことがある。
検査所見とその読みかた
【1】スクリーニング検査
❶ウイルス性疾患で炎症反応は軽微。
❷血中・尿中アミラーゼが高値。
【2】