診断のポイント
【1】トリとの接触の聴取が最も重要である。飼育鳥が死亡している場合には特に疑いが強くなる。
【2】軽症例から,肺炎を発症し播種性血管内凝固症候群(disseminated intravascular coagulation:DIC)や急性呼吸窮迫症候群(acute respiratory distress syndrome:ARDS),多臓器不全を合併する重症例までがみられる。
【3】非定型肺炎を疑う所見(白血球数正常,膿性痰欠如,β-ラクタム系抗菌薬無効など)がみられる。
緊急対応の判断基準
【1】肺炎としての重症例:入院や専門施設への移送を検討する。具体的には,患者年齢ならびに脱水,呼吸不全,意識障害,血圧低下の有無を総合して判断する。
【2】DICが疑われる場合:専門医のいる施設に移送が望ましい。
症候の診かた
【1】トリの排泄物に含まれる病原体を吸入して5~14日間の潜伏期間を経て