診療支援
診断

パニック症
Panic Disorder
清水 栄司
(千葉大学大学院教授・認知行動生理学)

診断のポイント

【1】「パニック発作」を最初に診断する。

【2】次に「パニック症」を診断する。

【3】「広場恐怖症」の合併の有無を確認する。

緊急対応の判断基準

 救急外来では,簡単な心理教育を行い,リラクゼーション法として緩徐呼吸法(特に呼気を意識しながら3秒吐いて3秒吸うという6秒1呼吸のゆっくりとした呼吸を5分ほど持続する呼吸法)などを教える。

症候の診かた

 身体疾患を除外したのち,安静状態または不安状態から数分でピークに達する激しい恐怖感の突発性の高まりで,動悸,発汗,震え,息切れなどの4つ以上の身体反応を伴うパニック発作が起こったあと1か月で,また発作が起こることに対する「予期不安」や「回避行動」が生じ,日常生活に支障をきたしているかどうかを病歴から診断する。

検査所見とその読みかた

 パニック障害重症度評価尺度(Panic Disorder Severity Scale:PDSS):カットオフ

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