診断のポイント
【1】手掌,足底の軽い瘙痒を伴った膿疱,紅斑性角化性局面をみたら本疾患を想起する。手掌,足底以外の皮疹の有無についての確認もする。
【2】真菌鏡検で白癬が陰性であることを確認する。
【3】扁桃腺炎,齲歯,歯周炎などの感染病巣の有無を確認する。
【4】骨関節痛を訴える症例では,胸肋鎖骨関節などのX線写真で病変を確認する。
【5】皮膚生検で病理組織診断をする。
症候の診かた
【1】掌蹠に紅色の小水疱として始まり,短期間のうちに膿疱となり,やがて黄褐色の痂皮となる(図1図)。
【2】皮疹は両側が同時に侵される場合と,片側から始まる場合とがある。手掌は母指球,小指球に始まることが多く,また足蹠では足底弓蓋,踵に始まることが多い。時に足縁にも及ぶ。
【3】短期間に生じ,膿疱は無菌性で,個々の膿疱が融合して密集することは通常ない。しかしこれらの皮疹は次々に生じ混在するので,次第に紅斑性,角化性局面を形成