診断のポイント
【1】多くは中年~高齢者。
【2】多発する落屑性紅斑,浸潤局面,結節・腫瘤。
【3】自覚症状は軽微。
【4】ステロイド外用薬の効果が弱い。
症候の診かた
【1】T細胞系では非露光部,特に臀部から下腿に境界明瞭な落屑性紅斑を認めることが多い。
【2】毛細血管拡張,色素沈着,色素脱失をまだらに伴う多形皮膚萎縮を認めると診断的価値が高い。
【3】進行してくると出現する浸潤局面は類円形や馬蹄形を呈する(図1図)。腫瘤の大きさは母指頭大から小児頭大まで多彩である。しばしば潰瘍形成を伴う。
【4】B細胞系では浸潤局面や結節,腫瘤を呈することが多い(図2図)。
【5】発熱,倦怠感,体重減少などの全身症状を伴うことはまれである。
検査所見とその読みかた
【1】スクリーニング検査:病変部の皮膚生検を行う。
❶T細胞系:表皮内にリンパ球が浸潤し,Pautrier微小膿瘍を形成する(図3図)。真皮に異型で大型な核をもった