診断のポイント
【1】知的発達の停滞・退行やけいれん発作を主症状とし,徐々に悪化する。
【2】小脳性運動失調症・不随意運動・痙性麻痺などの神経徴候が,緩徐進行性に出現。
【3】小脳性運動失調症の症状は,乳児期には運動発達の遅れ・筋緊張低下・追視不可・手の震えなど,幼児期以降では立位・歩行の遅れ・不安定歩行・易転倒性・眼振・上肢の振戦など。
【4】不随意運動は,ジストニア・コレア・アテトーゼ・ミオクローヌス・振戦など多彩。
【5】発症年齢・家族歴・症状の経過に加えて頭部MRI画像所見が診断のために重要。
症候の診かた
【1】灰白質変性症(表1図)
❶知的発達停滞・退行,運動退行,けいれん発作,視力障害,錐体路徴候,錐体外路徴候など。
❷チェリーレッド斑,網膜色素変性,視神経萎縮などの異常眼底所見があると診断に結びつく。
❸神経セロイドリポフスチン症(neuronal ceroid lipofuscinosis: