診断のポイント
【1】激しい腹痛と水様性下痢,血便の先行。
【2】溶血性貧血,血小板減少,急性腎障害(3主徴)。
【3】大腸菌O157抗原やベロ毒素の検出,志賀毒素産生大腸菌(STEC)O157LPS抗体,志賀毒素遺伝子の検出。
【4】非典型溶血性尿毒症症候群(atypical HUS:aHUS)や二次性血栓性微小血管症(thrombotic microangiopathy:TMA)との鑑別。
緊急対応の判断基準
【1】内科的治療に反応しない乏尿(尿量0.5mL/kg/時未満が12時間以上持続する状態),尿毒症症状,高カリウム血症(6.5mEq/L以上)や低ナトリウム(Na)血症(120mEq/L未満)などの電解質異常,代謝性アシドーシス(pH7.20未満),溢水,肺水腫,心不全,高血圧,腎機能低下のためにこれ以上安全に水分(輸液,輸血,治療薬)を投与できない場合のいずれかがある場合は透析の絶対的適応