診療支援
診断

起立性調節障害
Orthostatic Dysregulation (OD)
永光 信一郎
(久留米大学准教授・小児科学)

診断のポイント

【1】立ちくらみ,またはめまい。

【2】立っていると気分不良となる,あるいは倒れる。

【3】頭痛,動悸,顔色不良,食欲不振,全身倦怠感。

【4】朝は起きられず,夜は寝付けない。

【5】学校への遅刻や欠席が目立つ。

症候の診かた

【1】立ちくらみ・めまい:椅子から立ち上がるとき,階段を上るときにしばしば認める。

【2】気分不良:午前中に悪心,頭痛,胃部不快感などの気分不良を訴える。

【3】動悸:長時間の起立時,軽い運動時に動悸を認める。

【4】朝起きられない:起こされていることを覚えていないほど,強い眠気を示すときもある。

【5】学校への遅刻/欠席:朝起きられないため,遅刻/欠席が目立つ。何らかの心理社会的因子で学校に適応できていない場合に症候が顕著に出現することがある。

検査所見とその読みかた

【1】表1に示す起立性調節障害(OD)の身体症状項目が3つ以上当てはまるか,あるいは2つであってもODを

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