適応
不眠症における入眠困難の改善 注意ベンゾジアゼピン系薬剤等他の不眠症治療薬による前治療歴がある患者における有効性,並びに精神疾患(統合失調症,うつ病等)の既往又は合併のある患者における有効性及び安全性は未確立→本剤を投与する際には治療上の有益性と危険性を十分に考慮,必要性を十分に勘案した上慎重に
用法
1回8mgを就寝前 注意
➊就寝直前に服用させる.服用して就寝後,睡眠途中に一時的に起床して仕事等をする可能性がある時は服用させない
➋食事と同時又は食直後の服用回避(食後投与では,空腹時投与に比べ血中濃度低下)
禁忌
1)過敏症
2)高度な肝機能障害
3)フルボキサミン投与中
注意
〈基本〉
➊影響が翌朝以後に及び,眠気,注意力・集中力・反射運動能力等の低下→運転不可
②投与に際し,患者に対して生活習慣の改善を指導.投与開始2週間後を目処に入眠困難に対する有効性及び安全性を評価→有用性が認められない場合,投与中止を考慮,漫然と投与しない.その後も定期的に有効性及び安全性を評価した上で継続の要否を検討
③プロラクチン上昇あり(月経異常,乳汁漏出,性欲減退等)→中止等処置
患者背景
〈合併・既往〉
①高度の睡眠時無呼吸症候群(使用経験がなく安全性は未確立)
②脳に器質的障害(使用経験がなく安全性は未確立)
〈肝〉
①高度な肝機能障害:禁忌(肝代謝で血中濃度上昇)
②軽度から中等度の肝機能障害(肝臓代謝で血中濃度上昇)
〈妊婦〉有益のみ(動物で,胎児の横隔膜ヘルニア,骨格変異等の催奇形性) 〈授乳婦〉有益性を考慮して継続又は中止(動物で移行) 〈小児〉臨床試は験未実施 〈高齢〉慎重に(血中濃度上昇)
相互
CYP1A2が代謝に関与する主な代謝酵素であり,CYP2Cサブファミリー及びCYP3A4もわずかに関与 〈併用禁忌〉フルボキサミン:本剤のCmax,AUCが顕著に上昇の報告→作用が強く発現(本剤の主な肝薬物代謝酵素であ