診療支援
治療

CHARGE症候群
CHARGE syndrome
奥野博庸
(慶應義塾大学生理学)

●病態

・CHARGE症候群は,眼欠損症,心奇形,後鼻孔閉鎖,精神発達遅滞,性腺機能低下,耳の奇形を特徴とする先天奇形症候群である.遺伝様式は常染色体優性遺伝で,患者の7割にCHD7遺伝子の変異もしくは欠失を認める.ほとんどは突然変異により生じるが,性腺モザイクにより同胞例が1~2%ある.

・胎児期に神経堤細胞が関与する眼,耳,鰓弓や嗅球にCHD7が発現しており,頭部神経堤細胞が遊走能を獲得する際にCHD7が重要な働きをしていることが報告されている.

●治療方針

 CHARGE症候群に高頻度でみられる症状をスコア化して,臨床診断がなされている.

A.診断基準

 下記必発症状を有する症例のうち,大症状2つ以上または大症状1つ+小症状2つを有する症例をCHARGE症候群と診断する.

 a)必発症状:耳介奇形を伴う両側性難聴,低身長,発達遅滞.

 b)大症状:眼コロボーマ(種類を問わない),後鼻孔閉鎖または口蓋

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