治療のポイント
・下垂体機能低下症では,各症例によって障害を受けるホルモンの組み合わせは異なる.そのため,どのホルモンが障害を受けているか治療前に把握することが重要である.
・副腎皮質刺激ホルモンと甲状腺刺激ホルモンの分泌不全がある場合,必ず十分にステロイドの補充を行ってから甲状腺ホルモンの補充を行う.
・副腎皮質刺激ホルモン分泌不全がある場合,発熱,嘔吐などのストレス時にはヒドロコルチゾン維持量の2~3倍量あるいは50~100mg/m2/日の内服,注射が必要である.
●病態
・成長ホルモン(GH),甲状腺刺激ホルモン(TSH),副腎皮質刺激ホルモン(ACTH),黄体化ホルモン(LH),卵胞刺激ホルモン(FSH)プロラクチンの下垂体前葉ホルモンと後葉ホルモンである抗利尿ホルモン(ADH)のいずれかが単独あるいはいくつかの組み合わせで産生,分泌低下をきたした状態である.
・発症時期から,先天性と後天性に
関連リンク
- 今日の小児治療指針 第17版/低ゴナドトロピン性性腺機能低下症
- 今日の小児治療指針 第17版/中枢性尿崩症
- 治療薬マニュアル2024/ソマトロピン(遺伝子組換え)《グロウジェクト ジェノトロピン ノルディトロピン ヒューマトロープ》
- 治療薬マニュアル2024/テストステロンエナント酸エステル《エナルモンデポー テスチノンデポー テストステロンエナント酸エステル》
- 今日の治療指針2024年版/下垂体前葉機能低下症
- 今日の治療指針2024年版/無月経と排卵障害
- 臨床検査データブック 2023-2024/成長ホルモン〔GH〕 インスリン負荷(低血糖)試験 [保] 1,200点(包)
- 臨床検査データブック 2023-2024/LHRH負荷試験(黄体形成ホルモン放出ホルモン負荷試験) [保] 1,600点(包)
- 臨床検査データブック 2023-2024/副腎皮質刺激ホルモン〔ACTH〕 [保] 189点(包)
- 新臨床内科学 第10版/1 ゴナドトロピン依存性(中枢性)思春期早発症
- 新臨床内科学 第10版/2 低ゴナドトロピン性性腺機能低下症
- 今日の診断指針 第8版/下垂体機能低下症