診療支援
治療

混合性結合組織病
mixed connective tissue disease(MCTD)
楢崎秀彦
(日本医科大学小児科学・准教授)

●病態

・抗U1-RNP抗体陽性・Raynaud(レイノー)現象を中核的所見とし,全身性エリテマトーデス(SLE),全身性強皮症(SSc),多発性筋炎(PM)の3疾患の特徴が混在した臨床像を呈する.

・小児期発症MCTD(JMCTD)は,発症初期に皮膚筋炎(DM)やSSc様所見を呈することは少ない.幼少期はSLE,青年期になるにつれSSc症状が徐々に加わる.

・予後は肺高血圧症・肺線維症の発症と進展度による.診断基準は2015年より小児慢性特定疾病制度の対象となり,日本小児リウマチ学会で作成した基準が用いられている(表1).

・なお,成人から小児までを含む新しい基準が2019年に厚労省研究班で作成された(Tanaka Y,et al:Mod Rheumatol 7:1-5,2020).今後の診療・研究は新しい診断基準に基づいたものとなると考えられる.

●治療方針

 重症度を4段階に分け,症状に応じた

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